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Integrated Speaking – Task 6 分析と対策(2)

五十峰です。
引き続きTask 6についてです。

さて前回の連載

Integrated Speaking – Task 6 分析と対策(1)

ではTask 6の流れについて理解するようにと書きました。
今回は、まずTask 6の典型的な論理展開のパターンを紹介しましょう。

1 典型的な論理展開パターン
パターン1 テクニック
Main idea: 画家達は、絵画において2つのテクニックを使って感情を表現する。
#1: 色を意図的に使い分ける
– 赤色系を多く使うと情熱や怒りを連想させ、青色系を使うと穏やかな感情を表現する。
#2: 筆使いを使い分ける
– 荒い筆使いは強い感情を、長くて滑らかな筆使いは穏やかな感情を表現する。

Main idea: 広告会社は、商品によって2つの方法を使い分ける。
#1: 直接的方法
– 商品そのものに突出した特徴がある場合、例えば燃費が一番優れている車などは、広告でその数値などを直接示す。
#2: 間接的方法
– 他社とあまり変わらない普通の製品の場合(燃費など特に優れている特長がない普通の車)、数値ではなく、温かい家族の雰囲気や笑顔を映し、イメージで売る。

パターン2 例示
Main idea: テクノロジーは我々の生活を便利にするはずだが、皮肉にもむしろ複雑にする2つの例がある。
#1: 万能リモコン
– 多種類の機器を1つのリモコンで操れるはずなのだが、複雑すぎてどのボタンがどの機器だかわかりづらい。もし忘れたら、長い説明書を読まなくてはならない。
#2: 携帯電話
– より小さく運びやすくなった反面、ボタンや画面を押すのが難しく、間違い電話をかけたり、メールを打ち直すなど面倒になった。

パターン3 原因・要因
Main idea: 商品の販売戦略を練るのに、2つの要因を考慮しなくてはならない。

#1: 年齢層
– ターゲットにする年齢に応じて、適した商品を売り込む。オモチャを売る場合は、子供番組の時間帯にCMを流す。
#2: 地理
– 住んでいる場所を考慮して広告をだす。例えばボートを売る場合は、海岸に近い町に看板や広告を出す。

Main idea: シンプルな絵画から、より写実的な絵画に移行したのには2つ原因がある。
#1: 道具の発達
– ボウルに盛られた果物をより本物らしく書くために、鏡を使って果物をキャンバスに反射させ、それをなぞる。
#2: 油絵の具の発達
– 油彩の方が速く乾くので、そのぶん画家はより綿密な作業に時間をかけることが出来るので、より写実的な絵になる。

パターン4 比較
Main idea: 子供の想像力の発達は、年齢によって程度が違う
#1: 1歳
– 1歳児にボウルを渡したら、帽子と見立てて遊んだ。ボウルはサイズも形も帽子に似ているので、容易に連想できる。これは想像力がまだ乏しい。
#2: 3歳
– 3歳児に毛布を渡したら、床に広げて真ん中に座り、自分が運転手として車に見立てて遊んだ。形も大きさも違うのに車を想像するのは、想像力が豊かだ。

パターン5:種類
Main idea: 映画におけるサスペンスには2種類ある。
#1: 結末がわからないサスペンス
– 二人の探検家がともに黄金を探していて、どちらが先に黄金を見つけるか、最後までわからない展開によって、視聴者はハラハラする。
#2: すでに結末がわかっていて、その過程を推理させるサスペンス
– すでに二人の男女が恋に落ちるのはわかっている。だがどうやって出会って恋に落ちるのか、その過程を推理させることでドキドキさせる。

いかがでしょう?一口に具体例が2つでるといっても上記のように若干違いがありますね。ですからただ単にThe professor provides two examplesと言うだけじゃダメなんですね。きちんとパターンに応じてThere are two ways / two methods / two reasons / two factors…と言い分けないといけません

2 対策と練習方法
さて、上記でお分かりのように、「抽象⇒具体」の形になっているレクチャーを徹底的に聴いて口頭でまとめる練習が要求されます。具体例が2つでればよいのですが、必ずしもそうでなくともOKです。大事なのは「言いたい事は何なのか」が冒頭に来て、「それをサポートする為にだされる例は何なのか」が続く、というこの流れを常に意識しておくことですね。

そういう意味では、前述のScientific Americanの60 seconds scienceは、短い中にもまさにその展開になっています。若干難易度が高めですが、これが理解できるようになれば本当の理解力が身についています。更には、それを聴いてすぐ口頭で要約して録音する練習を繰り返しましょう。

さて、延べ15回に渡ってお届けしましたSpeakingの連載も今回で最後です。全部が有益な情報とは思いませんが、少しでも皆さんにとってヒントとなることがあればと思っています。

この場を提供してくださった葛山先生に感謝しつつ、皆さんの更なるスコアアップに向けての努力を応援します。それではGood luck!

五十峰 聖

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