8月から始まる新形式のTOEFL iBT試験の公式模試ではReading問題がどう変わった?

2019-06-23

 

前回のブログ記事

 

» 8月から始まる新形式のTOEFL試験、もう受けられます。公式模試ですが。

 

で8月から始まる新形式に対応したTOEFL iBTの公式模試が受けられるようになったとお伝えしました。

 

その新形式の模試は、これまで(旧形式)のTPO(TOEFL Practice Online)のVolume 31からReading、Listening、Speakingセクションにおいて問題を減らしたもの。
今回は、Readingセクションがこれまでの形式とどのように変わったのかをレポートします。

 

以下の表をご覧ください。

 

上に書いたように現在、TPO31は旧形式と新形式の2つのタイプが存在します。
以下、旧形式と新形式のReading問題の比較です。

 

出題される3パッセージは全く同じ。
(※ P1 = 1番目のパッセージ、P2 = 2番目、P3 = 3番目)
1つのパッセージに対する問題数が14問から10問に減ります。
以下の表では、新旧のTPO31のReading問題を比べ、減らされた4問がどのタイプの問題かを表示しています。

 

旧形式(2019年7月まで) 新形式(2019年8月以降)
P1 P2 P3 P1 P2 P3
内容一致問題(Factual Information Q)  4問  4問  3問  3問(-1)   3問(-1)  2問(-1)
内容不一致問題(Negative Factual Info Q)  0問  1問  2問  0問  1問  2問
単語問題(Vocabulary Q)  4問  4問  4問  3問(-1)   1問(-3)   1問(-3)
推論問題(Inference Q)  1問  1問  1問  1問  1問  1問
意図問題(Rhetorical Purpose Q)  2問  2問  1問  1問(-1)  2問  1問
言い換え問題(Sentence Simplification Q)  1問  0問  1問  0問(-1)  0問  1問
挿入問題(Insert Text Q)  1問  1問  1問  1問  1問  1問
要約問題(Prose Summary)※ 2ポイント  1問  1問  1問  1問  1問  1問
1パッセージあたりの問題数 14問 14問 14問 10問 10問 10問

 

まずこの表から分かるのは、挿入問題(Insert Text Q)と要約問題(Prose Summary Q)が、1パッセージつき1問ずつ必ず最後の2問で出題されること。
これらの問題は新形式で削られることはなさそうです。
また要約問題が残ったので、1パッセージあたり11ポイントになると分かります。

 

» TOEFL iBT試験が2019年8月から大幅に変わります!では何がどう変わる?

 

の記事では、代名詞問題(Reference Q)と表完成問題(Fill in a Table Q)は、新形式のReading問題では出題されないと予測しましたが、TPO31では旧形式の問題にもともと含まれていませんでした。

 

続いて、単語問題が大幅に減らされているのが目立ちます。
旧形式では3パッセージで12問だったのが、新形式では5問。
約60%ものカットです。

 

内容一致問題(Factual Information Q)もそれぞれの段落から1問減っていますが、これは他の問題と比べ出題数が多かったからでしょう。

 

私は、1ヶ月ほど前ののブログ記事

 

» TOEFL iBT試験が2019年8月から大幅に変わります!では何がどう変わる?

 

で以下のように書きました。

 

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要約問題を解くのに2分かかるとすると

 

(7月まで)13問 に18分(20-2分)→ 1分23秒/問
(8月から)9問に16分(18-2分)   → 1分46秒/問

 

と1問あたりに費やせる時間が長くなります。
よって、制限時間内に解き終わらなかったという人が減ると予測します。

 

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この「Reading試験は新形式でより時間的余裕が持てるようになるだろう」という予測を撤回させていただきます。

 

確かに、新形式では1問あたりの時間は23秒延びます。

ですが、1問あたり10秒くらいで解ける単語問題(Vocabulary Q)が大幅に減ってしまうなら、話はちょっと変わります。

 

TPO31のReading問題で考えてみましょう。

 

<旧形式> 
3パッセージ:42問:60分
要約問題を解くのに2分かかると想定すると、要約問題を除いた残りは
39問:60-6分(2分 × 3パッセージ)= 54分
単語問題は12問。単語問題は1問あたり平均0.5分で解けるとすると

 

残りの問題とそこに費やせる時間は39 – 12 = 27問:54-6分(0.5 × 12)= 48分

 

48分 ÷ 27問 → 1分46.6秒/問(単語問題、要約問題を除く)

 

<新形式> 
3パッセージ:30問:54分
要約問題を解くのに2分かかると想定すると、要約問題を除いた残りは
27問:54-6分(2分 × 3パッセージ)= 48分
単語問題は5問。単語問題は1問あたり平均0.5分で解けるとすると

 

残りの問題とそこに費やせる時間は27-5 = 22問:48-2.5分(0.5 × 5)= 45.5分

 

45.5分 ÷ 22問 → 2分4秒/問(単語問題、要約問題を除く)

 

今回の新旧のTPO31の比較からは、単語問題を除いて考えると、新形式の方が1問あたりの時間が17.4秒長いという結果に。

 

以前の記事内での計算では「新形式は1問あたりに費やせる時間は23秒ほど長い」ということだったので、それよりは短くなりました。
しかし、単語問題と要約問題を除いた22問に対して17.4秒もの差があるので、全体としては

 

22問 × 17.4秒 = 382.8秒 = 6分22.8秒

 

もの差になります。
本試験をこれまで受けてきた方々の中には、この差を大きく感じる人も出てくるでしょう。

 

とはいえ、これは今回のTPO31での新旧問題の比較であり、8月からの新形式において問題タイプの配分がどのようになるかは分かりません。
今後、単語問題がどのくらい出題されるかに注目していきたいと思います。

また上記の結果は、単語問題に費やす想定時間によって変わってきます。
単語問題を1問あたり20秒や15秒、10秒で解けると想定すると、その差はもっと縮まります。

 

最後に、新形式になって削除された単語問題7問での出題された単語と、正解になる「意味が最も近い単語」を示します。

 

1.promotes – encourages [不正解:describes, delays, requires]
2.Whereas – Although[不正解:Because, Moreover, Already]
3.focus – concentrate[不正解:consider, respect, advise]
4.seek – attempt[不正解:claim, manage, fail]
5.notably – especially[不正解:similary, usually, relatively]
6.markedly – noticeably[不正解:dangerously, rapidly, gradually]
7.subsequent – following in time[不正解:expanded in area, harmful, repeated]

 

いかがでしょうか。
問われている単語の意味を知っていたら、10秒で正解を選べることに同意していただけるのではないでしょうか。
(設問の単語をthesaurus.comで検索すると同意語として表示されます)

 

» 英語学習にはコレがお勧め:Thesaurus.com

 

意味を知らない単語が問われる場合は、文意などから正解になりそうなものを選択しますが、単語力がそれなりにある方なら1問あたり平均30秒ほどで解答できるはずです。
問われている単語を全部知っていれば1問あたり10秒くらいで十分できるでしょう。

 

ということで、新旧のTPO31のReading問題の分析から「依然として『新形式のReading問題では少し時間的余裕が持てるようになる』と言えそう」という結果になりました。

 

実際のところ、8月以降のTOEFL試験では単語問題がこれだけ少ないのかは分かりません。
今後、注目していきたいポイントです。

 

次回のブログ記事ではListening問題とSpeaking問題の変更点を伝えます。

 

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