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「TOEFL 50点台、TOEIC 700点台半ば」からTOEFL 100以上獲得を目指す その2 [Reading、Listening]

「TOEFL 50点台、TOEIC 700点台半ば」からTOEFL 100以上獲得を目指す その1(2016年3月12日)

の続きです。前回

> 現時点でTOEFL  R 15, L 12, S 13, W 14 Total 54点 のAさんは、100点獲得を目指して4つのセクションの対策を並行して進めるのがよいのか?

>  私は「Listeningのみ」「またはReadingとListeningを並行して」の取り組みからTOEFL対策を進めることをお勧めします。

と書きました。

なぜ4セクションすべてを並行して進めないほうがよいのか?

 

1.4セクションの対策を同時に始めると、それぞれの解法等覚えるべきことが多く、学んだことを忘れてしまいやすい。

例えば、1日に4本もの映画を見ると、1-2本くらいストーリーが曖昧なものがでてきますよね。
人間の頭脳は、新たな情報をどんどん詰め込めるようにはなっていません。
新たな情報を学んだ後、その内容を振り返ったり、確認することによって、記憶は深まります。

新たに学ぶことが多い、TOEFL対策を始めたばかりの時期に4セクションの対策を同時に進めると覚えることが多いだけでなく、学んだものに対する記憶を定着させるための時間が十分に取れず、身につきにくいと言えます。
まずは2セクションくらいの対策から始め、その2セクションの解法を習得したころに新たなセクションの対策を始めると、学んだことがより定着しやすくなります。

 

2.TOEFLはスコアアップが難しい試験なので、まずはセクションを絞って成果を出すことによって、その後の取り組みへのモチベーションを高められる。

2セクションを進めるのと4セクションを進めるのでは、単純に計算すれば、4セクションの方は1つのセクションあたりにかけられる時間が半分になるので、1つのセクションあたりの成果が出しにくくなります。
TOEF iBTはスコアアップしにくい試験であり、毎月受験する度にスコアがずっと上がり続けるというものではありません。

取り組むセクションを絞り、そのセクションに投下する学習時間を増やすことが、スコア向上の可能性を高めるのに有効です。
1つのセクションでも成果を出すと、長期間に渡りやすくモチベーションの維持が難しいTOEFL対策へのやる気アップにつながります。

 

3.最初に取り組むべきはReadingとListening。

SWにはIntegratedという「読んで聞いた内容」または「聞いた内容」をまとめて、話す、書くというタスクがあります。
そもそも、読めない、聞き取れないということなら、Speaking、WritingのIntegratedタスクでの高得点は望めません。

その他「RLをSWよりも優先させるべき」 理由は以下にまとめています。

 

Speaking、Writing対策はReading、Listeningスコアアップに有効?(2015年11月28日)

 

ではReading、Listening両方を並行して進めるほどの時間的余裕がない場合は、どちらを優先すべきか?

考慮のポイントは

 

1.明らかにより苦手な方、よりスコアの低い方を優先。

2.RLどちらも同じくらい苦手、同じくらいのスコアという場合は、Listeningを優先。


「ReadingよりもListeningの方が慣れていない」「日常において英語を聞く機会はあまりない」という方が多いので、目標スコア獲得まで大幅スコアアップが求められるという方には、Listeningコースからの受講開始をお勧めしています。
また一般的にはListeningの方が、Readingよりも実力アップに時間がかかることが多く、下で数字を挙げますが、Readingと比べListeningの方が高い正解率を求められるのも理由になります。

 

TOEFL  R 15, L 12, S 13, W 14 Total 54点 のAさんが、RLを優先して取り組むとして、まず目指すべきは、RL合計 45点(例えば R 24, L 21)。

本試験を受けられる場合、当初は、SWのスコアは気にする必要はありません。
RLの合計が何点になるかが確認できればいいので。

RLでの成長をチェックするためなら、本試験の受験は不要です。
以下の公式模擬試験(TPO: TOEFL Practice Online)のGroup 4なら、過去に本試験で使われたRLの問題を通して、実力の判定ができます。
本試験とは異なり、どの問題を間違っていたのかを確認できるので、自らの弱点に関して本試験よりも詳細な把握が可能です。
(RLのみなら費用は23ドルほどと本試験と比べ格安です)

 

TOEFL Practice Online


本試験の受験費用は230ドル(2016年3月時点)と決して安くはないので、TOEFL対策にかかる費用をできるだけ抑えたいという方は、目標スコアが取れるくらいの実力が身についてから、本試験を多くの回数受験するといいでしょう。

 

RLの目標スコアの話に戻します。

R 15, L 12のAさんが、まずはRL合計45(例えば R 24、L 21)獲得を目指す場合

Reading 15(58%の正解率、19問間違い)→ Reading 24(80%の正解率、9問間違い)
Listening 12(44%の正解率、19問間違い)→ Listening 21(74%の正解率、9問間違い)

くらい正解率を上げたり、不正解の問題数を減らす必要があります。

*上の正解率、不正解数は、以下のTPO 23のRL問題でのデータに基づく。試験が異なれば、当然、同じスコアに対する正解率や不正解の数は異なる。

 

TOEFL Practice Online (TPO) 23 Reading & Listening スコア換算分析結果 その2(2015年10月29日)


目標となるスコアの正解率は、 もとのスコアと比べればかなり高くなります。
これからTOEFL対策に取り組む方にも、それだけのスコアを上げるのは簡単ではないというイメージを持っていただけるかと思います。
またR 24、L 21は最終的な目標 R 28、L 27に到達するには遠いスコアであることを認識していただきたいところです。
(TPO 23では、R 28は89%の正解率、5問間違い、L 27は91%の正解率、3問間違い。)


Aさんのような方が R 15 → 24、L 12 → 21に上げるのに、少なくとも3-6ヶ月くらいかかるのが通常。
「90点台では不十分。100以上が必要」という状況なら、RL合計 45以上になるまではRLへの取り組みに集中したほうがいいでしょう。
RL合計が45を超えることなくして、目標スコア100に到達することはありません。
(ただ、人によって状況は異なる部分があるので、ウェブトフル受講生の方は遠慮なくご相談下さい。)

RLが45未満くらいのスコアでSW対策に移っても、RL対策への時間が少なくなり、あとで伸び悩むことになります。
ならば、RL合計が45以上になるまではSW対策は一切やらない方がいいのか。
それに関しては、次回の投稿で書きます。

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