本当にあったTOEFLの怖い話 ― スコア見直しで81→67の14点ダウン

2015-05-16

CATEGORIES Score Review(Rescoring)by.Katsurayama0 Comments

ウェブトフル受講生のZさんから4月末に以下のメールが届きました。

Zさんは100点獲得を目指し、4月からコースの受講を始めたばかりの方。

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初めまして。
4月より受講を始めておりますZと申します。
3月28日のテストで、リスコア前81 (R,L,S,W 25,17,17,22)
リスコア後67 (25,17,8,17)
となりました。
このようなことはよくあることなのでしょうか。
83あれば入学できるところがあったため、チャレンジしたのですが、
大幅に下がり途方に暮れております。

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Zさんは2月にベストスコアとなる81点(R 21, L 15, S 20, W 25)を獲得。

3/28の試験でも、81点(R 25, L 17, S 17, W 22)。

当初は志望校として考えていなかった学校に83点あれば今秋から留学できると分かったため、3/28の81点のScore Review(リスコア、Rescoring)をし、83以上を狙うことにします。

仮にこの81点がリスコアによって下がったとしても2月の81点は残ります。

 

スコアの見直しはSpeakingとWritingの両方、またはいずれかに対して申請することができます。

 

TOEFL:スコア関連サービス(日本語)


Score Reviewは片方のセクションに対して$80、両方に対しては$160かかります。

(ETSは以前はRescoringという表現を使っていたのですが、今はScore Review「スコアの見直し」という用語に変わっています。ちなみにスコアが以前のものと変わった場合、そのセクションに対する再採点の料金は無料になります)

過去にはスコアの見直しによりSpeakingセクションが5点上がったという方もいらっしゃいます。

 

リスコアでSpeaking 5点アップ。101獲得のご報告をいただきました。(2014年2月21日)


リスコアにより、スコアが上がるとは限りません。

スコアが変わらないことも多いですし、下がることもあります。

Writingは、Integrated, Independentそれぞれに対して2人の採点官がスコアをつけますが、その片方はe-raterという自動採点プログラム。もう片方が人間の採点官。

しかし、Writingスコアを再採点してもらう場合、本試験のときとは異なり、4人全員が人間の採点官になるのは注意しておきたいところ。

 

話をZさんに戻します。

Zさんからのご報告のようにscore review(rescoring)の結果、

81点(R 25, L 17, S 17, W 22)→ 67点(R 25, L 17, S 8, W 17)

とSpeakingが9点、Writingが5点下がります。

Zさんからの報告を受けて 、私はこの再採点の結果がいかに不自然なものであるかをETSに訴えるべきと伝えます。

 

Speakingだけを見れば、以前は17点。

6つのタスクのraw scoreが2平均の場合、15点。

17点なら、6つのタスクのうち1つは3点であったということ。

(例えば、3, 2, 2, 2, 2, 2など)

しかしスコア見直しの結果は8点。

8点は6つのセクションの平均が1点だったときのスコア。

(例えば、1, 1, 1, 1, 1, 1)

つまり最低1つのセクションでraw scoreが3から1に変わったことを示しています。


 

TOEFL Speaking/Writing 換算表


このような下げ幅はありえなく何かの間違いがあったはず。

Zさんはメールで、スコアの不当性だけではなく、「高い受験料を払い、人生を賭けてTOEFL試験を受けた」とETSの職員に訴えます。

ZさんからのメールはETSの”Test Taker Advocacy for review and response”の担当者に転送され、Zさんはその担当者から返答を受け取ります。

しかしそこでの説明は

「回答に対するraw pointsの変化は only slightly by one or two points 下がっただけ」!!

その担当者への再度の訴えに対して、Zさんが受け取ったのは

「リスコアによるスコアはオフィシャルになり、変更できない」

という返答。

私はETSとのやり取りメールすべてをZさんから受け取り、途中からZさんにどのように訴えるべきかアドバイスをしていました。

メール文面ではもっと詳細な、スコアの例を出しての不当性の訴えに対するETSの担当者の結論は、極めて残念ではありますが上記のものとなりました。

この担当者は、ZさんからのSpeaking採点管理者へのメール転送依頼を受けて、「更なる返答と確認のためにTOEFLのbusiness unitに転送された」と知らせてくれました。
しかし、再採点されたスコアの変更はないと明言しているので、そのbusiness unitからどのような返答を受け取ろうとも再度の採点が行われることはないと思われます。

 

ZさんはETSとメールのやりとりしながら、83点を要求する志望校の面接のために渡米。
しかし、ベストスコア81点では2点足りないために来年の入学を勧められました。

 

TOEFL iBTに関わって9年ほどになりますが、再採点でのこれほどのスコア変動の話は初めてです。

 

追記:後に、同様のスコアダウンのご報告をもっと前にいだだいていたことが分かりました。

WritingのScore Review(スコアの見直し)でもeRaterが使われていると分かりました その2(2016年9月4日)

 

しかしTOEFLのSpeaking、Writingの採点官の数は非常に多いため、このようなことは起こりうると考えます。

SpeakingとWritingでの不自然なスコアは「極めて高いスコアを受け取った」という場合も含みます。

TOEFL Speaking、Writingで自分の実力よりもずっと高い、またはずっと低いスコアを取る可能性が少しはあるということは意識しておきたいところです。

だからこそ、1回だけの受験で目標スコアを獲得しようとすることはお勧めしません。

Speaking、Writingの採点官に恵まれないことはありえるので。

 

14点ものスコアダウンはこれまで聞いたことがない程度でしたが、スコアの見直しによりスコアが下がることはよくあります。

これまでで一番よいスコアでリスコアを行う場合、そのベストスコアを失ってしまうリスクを考慮しなければなりません。

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