TOEFL Readingセクションで「速読」は必要か?

2014-07-31

CATEGORIES Reading対策, 単語力についてby.Katsurayama0 Comments

最近、ウェブトフル受講生の方々から「速読」に関する相談を受けました。
TOEFLで(特にReadingセクションで)高得点を取るには「速読」が必要であると考えている方が多いようですので、私の考えをまとめておくことにします。

 

まず、話を進める前に「速読」とはどのようなものであるのかを確認しましょう。
これまでいただいたご質問では「速読」に対する考え方が人によって違っていたようですし。

 

日本語での「速読」というと、文庫本1冊を数分で読んだりするようなイメージが一般的かと思いますが、TOEFLでは当然そのような特殊な能力は求められません。

 

多くの方にとって、英語での「速読」とは、単に「英文を速く読む」ということかと思います。
ではTOEFL Readingにおいて「速く」読む必要があるのか?


話は変わりますが、英語教授法において「速読」はSpeed ReadingやRapid Reading、Timed Readingなどと呼ばれます。

 

英文をより速く読み、大筋を理解できるようになることは非常に重要なスキルです。
例えば、私たちは日本語の新聞を読むときに、必ずしも詳細に理解することを意識しているわけではありません。
概要を把握するためにざっと読んでいる場合もありますよね。

 

同様に、英語においても「ゆっくり読んで詳細に理解する」ことが求められる場合もあれば「速く読んで大まかに理解する」必要がある場合もあります。
ここでは、この「速く読んで大まかに理解する」ことを「速読」と呼ぶことにします。


英語教授法において速読のスキルを鍛えるときは、先生が生徒に短めのパッセージを与え、時間を測ったり、制限時間を設けて読んでもらうことになるのですが、読了後に行うパッセージの理解を確認するいくつもの問題において、80%くらい正解してもらうのが狙いになります。
(問題はパッセージを見ずに、記憶に基いて解答してもらう)

 

100%の正解率ではいけないのです。
全問正解するということは、速く読んでいないということであり、よりスピードを上げて読むことが要求されます。

 

しかし、TOEFL Readingで80%くらいの正解だと26点あたりになり、トータル100以上を獲得したい人はもっと高い正解率を目指したいところです。

 

TOEFL Readingセクションの1つのパッセージの語数は、700語前後。
1つのパッセージからは13-14の問題が出題され、制限時間は1パッセージあたり20分。

 

Reading問題において1分間に100語くらいのスピードで読み、理解できていれば、時間内にすべての問題を解くことができます。
ちなみにアメリカ人の平均的な読書スピードは200-250語/分とも言われています。
(TOEFLのようなアカデミックなパッセージに対しては、読書スピードは少し遅くなると推測します)

100語/分というゆっくりしたスピードで読めればいいので、TOEFL Readingでは「速く読む」必要はありません。
ゆっくりでも正確に意味を理解しながら読めていれば、Readingセクションで高得点が狙えます。


しかしここでのポイントは「正確に意味を理解しながら読めていれば」という部分であり、Reading問題のパッセージを読んでいる際に知らない単語が多いと「正確に意味を理解しながら」読むことはできなくなります。
そのような場合、100語/分で読むのも難しいでしょう。
また、100語以上/分のスピードでパッセージを読めていても、理解が不十分だったり、間違っているかもしれません。


まとめます。

TOEFL Readingでは「速く」読む必要はありません。
100語くらい/分でも理解度が高ければ制限時間内にすべての問題を解き終えることができます。

 

「制限時間内に問題が解き終わらない」方の主な原因は、単語力不足により文の意味が理解できず、結果、繰り返し読んだり、意味を推測しなければならなかったりで、100語/分よりも読むのが遅くなっているからです。

 

他の原因としては、文法・文の構造が分からなかったり、問題の見方が弱く時間がかかっていることが考えられます。

 

制限時間内に問題を解けるようになる/問題を解くスピードを上げるには

 

単語力の向上
取り組み済みの問題パッセージを、単語の意味確認、繰り返しの黙読により「意味を理解しながら、スラスラと読める」ようにする
パッセージを読んでいく過程の中で、分からない文法事項を解消する
問題ひとつひとつに対して解法を意識し、解法に磨きをかける

 

を実践していくことが大切です。

 

ときにTOEFL Reading問題のパッセージを5分、4分、3分などで読めるようにしているという取り組み方の報告をいただくこともありますが、私は特に時間を測って読めるようにしなくてもよいと考えます。
もちろん、同じパッセージを繰り返し読むことによって、英文処理速度は上がっていきますが、速く読もうとすると、詳細を飛ばしながら読んだり、または単に以前読んだ時の内容に対する記憶をなぞっているだけになってしまい、一字一句を必ずしも読んでいない状態になってしまう恐れがあるからです。

 

上に書きましたように、80%くらいの理解で速く読むこと自体は英語力向上において重要なことです。
しかし、TOEFLの試験では特に速く読むことは求められていないので、Readingのパッセージが「意味を理解しながら、スラスラと読める」(つまり特につっかえずに、理解しながら読める)状態になったら、そのパッセージは卒業として、次に移ったほうがよいと考えます。
多くの問題に取り組み、解法に磨きをかけながらも、問題パッセージを通して、単語力・英文処理速度、文法力、背景知識を向上させることはReading力アップに効果的だからです。

 

ということで、TOEFLにおいては「速く」読める必要はないということを書いてきました。
ただ中には、知らない単語がないような文でも、つい日本語に訳してしまったり、大学入試のようにいちいち構文を分析してしまうため、普段から読むスピードが100語/分よりも遅いという方もいらっしゃるかと思います。
そのような方は、以下の以前の投稿を参考にしてください。

 

英文を読むと常に文の構造を分析してしまう …(2012年1月19日)


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